まとめ 例えば、エンジンの回転が落ちれば、 ベルトを中心方向へ引っ張らなくなるので低速への変速は起きます。 これがウェイトローラーの遠心力を落とす方法です。 もう1つは、こちらの方が重要なのですが 登り勾配にさしかかったり、ブレーキを踏めば 青のフェイスに負荷が増え、これがキックダウンの要因になります。 これは、青のスリップ量が大きくなり赤はスリップしないので 赤だけが回転方向に動き ピンと溝の関係で青・赤フェイスは閉じていく訳です。 もうお解りでしょう。 強制的にキックダウンするには、 青と赤のスリップ量を大きく変えればいいので ブレーキをかけながら(青に負荷を与える) アクセルを開けることで(赤を回転させる) 必ず達成します。 |
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アクセルオフだけの場合 アクセルオフにすると言うことは、今まであった「加速」という状態が無くなりますから 慣性走行となり、走行による負荷は殆ど0に近くなります。 この場合は、エンジンによって「回そうとする力」よりも 外から(慣性走行によって)タイア・スプロケを通して回そうとする力の方が大きいので 青のフェイスの方がより多く回ろうとします。 ですから、低速への変速はウェイトの遠心力がよほど小さくなるまで起きません。 逆に 変速中だった場合は 高速側への変速が起きやすくなりますので エンジン回転数が急激に落ちることが予想されます。 そして、このようなマイナスに近い負荷の状態では スタンドに上げた状態とよりも負荷が少ないので、 なかなかベルトは落ちてくれないはずです。 仮に以下の条件でこの状態を計算してみます。
ウェイト計算のページを使うとすぐ判るのですが、 3.5g 7000rpm は 7.0g 4600rpmと同じです。 つまり、例え無負荷状態であってもアクセルオフだけでは 4600rpm未満のエンジン回転数に落ちるまで変速は起きません。 ・・・・しかも、ただ「変速域に入っただけ」です。ましてや、マイナスの負荷ですから・・・・ |
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ブレーキとアクセルオフの場合 ブレーキによって負荷がかかったとしても 大抵の場合(ブレーキングのシチュエーション)では エンジンは結構高回転になっています。 しかし、アクセルオフすることによって ベルトにはエンジンからの負荷がかからないことになり スリップ量が少なくなります。 つまり、負荷のかかった青側のフェイスと同様に 赤のフェイスも減速してしまうことになるわけです。 こうなると、赤のフェイスは(青のフェイスに対して相対的に)動かないので 低速への変速は起きにくくなります。 |
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さて、如何だったでしょうか? こういったことは、今まで結構経験している事柄だと思います。 例えば、ドリフト気味にヘアピンにブレーキングで進入してしまった。 後輪はロックした状態。 アクセルを開けた一瞬後に 「ウォン!」とエンジン回転が上がり加速していく・・・・ これも、ブレーキングやアクセルオフでは変速しない証拠です。 スピードが落ちてしまった状態は、 これからの加速にとっては大きな負荷です。 アクセルを開けたことによって初めて変速したわけです。 ウェイトセッティングをする際は、各コーナーの加速状態で パワーバンドキープが求められますが 走行条件が変わることによって ベルトの力関係は大きく変わります。 つまり、パワーバンドを外れた変速状態になるということです。 これをできるだけキープするためには乱暴に言えば 「加速状態のエンジン回転数を、いつでもキープする」 と言えます。 結果的に、ブレーキによる減速とアクセルオンが必要となってしまいます。 しかし、それはセッティングさえ間違えなければ 必ずパワーバンド内での低速変速が行われるのです。 |
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